アートの聖書

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パブロ・ピカソ《地中海の風景》〜バカンスの花火、童心が描く夏

パブロ・ピカソ《地中海の風景》

  • 英題:Mediterranean Landscape
  • 作者:パブロ・ピカソ
  • 制作:1953年
  • 寸法:81 x 125 cm
  • 技法:油彩、パネル
  • 所蔵:アルベルティーナ美術館(オーストリア)

ピカソは1955年にカンヌの街と地中海を一望できる一戸建ての家を購入した。

ピカソは70歳を過ぎてから、自身が目指した「子どものような純真な絵」の境地に達し、音楽に喩えると"童謡"の時代を迎える。その到達を象徴する風景画である。

赤い屋根、黄色い壁、緑の庭、そして青い海。色がド派手にぶつかり合い、形は歪み、遠近法なんて完全に無視されているのに、不思議とリズムがあって気持ちいい。

これは「バカンスのエネルギー」を描いたものだ。ピカソは、光が強烈すぎる地中海を、現実をそのまま描くのではなく、「色と形のカオス」に変えた。

家の窓やドアはバラバラの方向を向き、庭の花もカラフルな点の爆弾みたいに散らばっている。夏の太陽も、潮風も、地中海のきらめきも全部ごちゃ混ぜにして、花火みたいに打ち上げている。

難しく考えずに眺めてみればいい。この絵から伝わってくるのは、ピカソの「人生を楽しむんだ!」というシンプルなメッセージ。芸術は、時に難解なものに見えるけれど、この絵はむしろ逆。観る人を巻き込んで、一緒に夏のバカンス気分にしてくれる。

SMAPの『BANG! BANG! バカンス!』がBGMによく似合う一枚は、ピカソは太陽のエネルギーを直送している。

 

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