
- 英題:First Steps, after Millet
- 作者:ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
- 制作:1890年
- 寸法:72.4 x 91.1 cm
- 技法:油彩、カンヴァス
- 所蔵:メトロポリタン美術館(ニューヨーク)
1889年から1890年の秋から冬にかけて、サン=レミの精神病院で自発的に入院していたゴッホは、敬愛していたミレーの模写を21点制作している。

《初歩き》もミレーを模写したもの。ミレーが絵本のようなタッチと郷愁があるのに対し、ゴッホの作品は、より未来に向かっている。
絵画レビュ:家族、全員が歓声をあげている

ミレーの絵は、光が柔らかい。家の庭はくすんだ色合い。背景の洗濯物だって、「今日も働くぞ」という日常のリズムを奏でている。ミレーは農民の営みを“生活の詩”として描いた。《初歩き》にも、その祈りのリズムが満ちている。これはドラマではなく、生活そのものの音楽だ。この場面に漂っているのは、生活に根ざした温かさである。
ゴッホになると空気が変わる。ゴッホは“親子の距離そのもの”を描いている。背景の青みがかった緑、空気に満ちる明るい光。人生のもっともささやかな前進を、静かに祝福するような光が差している。
ミレーの親子は「生活の中で歩き始める」。ゴッホの親子は「光の中で歩き始める」。色彩の温度が異なるのだ。
ミレーの世界には、農家の時間が流れている。ゴッホの世界には、人間の心が静かに灯っている。どちらの絵も声を荒げることはないが、その沈黙はそれぞれ別の方向へ伸びている。一枚は過去へ、一枚は未来へ。
ミレーが描いた過去に、ゴッホが未来を灯した。
空前絶後のアート本、登場!

ゴッホの最高傑作も登場!美術館に行く前に読むと、絵の見方が180度変わります。『アートは燃えているか、』は、図版なしで名画をめぐる“言葉の美術館”です。ゴッホの最高傑作も、この本の中で決定します!絵を観る天才が何を語るのか、その眼で確かめてください。
→ 書籍の詳細を見る [アートは燃えているか、]
ゴッホの花の傑作選
ゴッホの自画像
ゴッホと浮世絵
ゴッホのオランダ時代
ゴッホのベルギー時代
ゴッホのパリ時代
ゴッホのアルル時代
ゴッホ展
ゴッホの画業と炎の伝説
ゴッホの画業と代表作
フェルメールの画業と全作品解説
ピカソの傑作絵画と画業
藤田嗣治の傑作絵画
クリムトの生涯と代表作
ジョルジュ・スーラの傑作絵画
日本のおすすめ美術館
東京のおすすめ美術館
神奈川のおすすめ美術館
関東おすすめ美術館
オランダおすすめ美術館
妄想ミュージアム『エヴェレスト美術館』