
- 原題:La Vigne rouge
- 英題:The Red Vineyard
- 作者:ヴィンセント・ヴァン・ゴッホ
- 制作:1888年11月
- 寸法:75 cm × 93 cm
- 技法:油彩、カンヴァス
- 所蔵:プーシキン美術館(モスクワ)
アルル時代に夕暮れの葡萄畑で農作業をする様子を描いた一枚。ゴッホが死去する5ヶ月前の1890年2月、ベルギーのブリュッセルで行われた展覧会「20人会展」に出品された。

アルル時代の友人でもあったベルギーの詩人ウジェーヌ・ボックの姉で女流画家のアンナ・ボックによって400フラン(現在の20万円前後)で購入された。

ゴッホは兄の肖像画をアルルで描いている。
「石の上にも三年」と言うが、ゴッホの画業は9年目にして、ようやく蕾が芽吹きはじめた。一枚数十億円もの大輪の花を咲かせるのは死後の話である。
《赤い葡萄畑》は公式の記録として残っている、唯一売れたゴッホの絵である。このことから「ゴッホは生前に一枚しか絵を売れなかった」とよく言われるが、これは確かな記録が乏しいために広まった説である。
実際には、ゴッホが描いた肖像画に対し、画商タンギー爺さんが20フラン(現在の約2万円相当)を支払ったという記述が、弟テオへの手紙に残っている。ただしその絵は現存しておらず、正式な裏付けは得られていない。
絵画レビュー:ゴッホ《赤い葡萄畑》

ゴッホの短い「赤の時代」の燃焼。画面は炎のような赤と、溶け落ちる黄金の光に覆われ、畑そのものが生命の熱で脈打っている。
赤い大地と黄金の空は、収穫に汗する人々の労働を照らし出し、夕暮れの瞬間を「生の最高潮」として描きとめる。
一日の終わりは、やがて訪れる明日への始まり。終焉と誕生が同じ光のなかで重なり合う。ゴッホは赤を塗ったのではなく、赤という「感情」を解き放った。その赤は、燃え尽きる前の生命の炎でもあり、烈しい炎の交響曲である。
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