アートの聖書

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パブロ・ピカソ《アルルカンの死(ハーレクインの死)》〜西洋に宿る般若心経の宇宙

パブロ・ピカソ《アルルカンの死(ハーレクインの死)》

  • 英題:La Mort d'Arlequin (Death of Harlequin)
  • 作者:パブロ・ピカソ
  • 制作:1906年
  • 寸法:68.5 × 96 cm
  • 技法:板にガッシュと鉛筆
  • 所蔵:個人蔵

ピカソが「バラ色の時代」の後期に描いた作品で、この時期に繰り返し取り上げた主題のひとつである。アルルカン(ハーレクイン)とは道化師を意味する。

《カサジェマスの死》1901年、パリピカソ美術館

《カサジェマスの死》1901年、パリピカソ美術館

ピカソはその5年前、親友の死を描いた《カサジェマスの死》を残しており、死のテーマは継続的な題材だった。

ただし、「青の時代」の死が重く沈んだ表現であったのに対し、本作は「バラ色の時代」にふさわしい柔らかなタッチで描かれている。

パブロ・ピカソ《アルルカンの死(ハーレクインの死)》

背景の淡い土色は仏教画の後光のように見え、横たわるアルルカンの体は硬直していながらも、パッチワークの衣装と祈るように組まれた手が静かな安らぎを漂わせる。

背後に浮かぶ二人の人物は、死者を迎える霊のようにも映る。

ピカソはここで「死」と「成仏」の瞬間を同時に描いている。西洋人でありながら、東洋的な「般若心経」の世界を思わせる表現に到達したことを示す、象徴的な一枚。

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